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・内因性Tenascin-Cはグリオブラストーマ浸潤を促進し、周囲正常脳組織に反応性変化を惹起する。

​ 原発性悪性脳腫瘍であるグリオブラストーマは極めて浸潤能が高く、外科的に治癒を得ることが困難です。京都大学脳神経外科における先行研究にて、細胞外基質糖タンパクであるTenascin-C (TNC)の高発現が、グリオブラストーマの予後不良因子であることが明らかとなりました。私たちはこのTNCの機能的解析を行い、グリオブラストーマ内因性のTNCが細胞外基質のリモデリングを通じて周囲正常脳組織に浮腫性変化を惹起し細胞浸潤を促すことを見出しました。さらに術中ナビゲーションシステムを用いた腫瘍サンプリングにより、グリオブラストーマ本体から離れたMRI FLAIR高信号領域にはTNC強陽性のグリオブラストーマ細胞が浸潤していることを明らかにしました。

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TNCの発現量とMRI画像におけるFLAIR高信号領域とGd造影領域の比(= 相対的な脳浮腫の程度)には正の相関関係がある。

TNCノックダウン細胞株(下段)ではグリオブラストーマ細胞浸潤能が低下している。

Hirata et al., Cancer Science 2009

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金沢大学がん進展制御研究所
​腫瘍細胞生物学研究分野 平田研究室

Division of Tumor Cell Biology and Bioimaging
Cancer Research Institute of Kanazawa University
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